FAQ
犬の病気
オス犬の肛門の周りが腫れていて、気にして舐めています。
肛門周囲腺腫(こうもんしゅういせんしゅ)の可能性があります。受診をおすすめします。
肛門周囲腺は肛門周囲の皮膚に存在する皮脂腺で、肛門周囲の他に、尾、腰、包皮、腹部正中などに存在します。
犬にみられ、猫にはありません。
肛門周囲腺腫は肛門周囲腺由来の良性腫瘍で、高齢の去勢していないオス犬に頻発します。
良性の腫瘍ですが、肛門の周りにできることが多く、出血する事もあります。
舐めたり擦ったりすると、さらに出血することになり、生活に支障が出ることがあります。
肛門周囲腺腫の写真
肛門周囲腺腫は、アンドロジェン(男性ホルモン)依存性が強く示唆されているため、治療の際は、外科切除と同時に去勢手術を同時に行うことが多いようです。
去勢手術を行わない場合は、別の部位で新しい腫瘍が発生する可能性が高くなります。
肛門周囲腺腫は、若齢時に去勢手術を行なっていれば高い確率で予防できます。
肛門周囲にできる腫瘍は「肛門周囲腺腫癌」や「肛門嚢腺癌」など、肛門周囲腺腫以外にも可能性があります。
見た目だけでは判断できない事も多く、病理検査により鑑別を行います。
犬はお尻周りのできものを気にして、自分で舐め壊してしまうことも多いので、早めにご相談ください。