こんにちは。
エルフペットクリニック 院長の猪毛尾です。
動物病院では、誤飲などで体内に入ったものを「異物」と呼びます。
「異物」は胃や小腸内だけではなく、食道や鼻の中に詰まってしまう場合もあります。
鼻の中に詰まった異物を特に「鼻腔内異物」と言います。
鼻腔内に異物があると、その異物を排除するために、くしゃみや鼻水などの鼻炎症状が生じます。
さらに、異物の周囲に炎症が波及していきます。
外鼻孔(鼻の穴)から吸い込んだ異物は、植物(草の種など)など小さな物が多いようです。
一方、食べ物を嘔吐した時に、喉から鼻腔に吐物が入り込む場合もあります。
「鼻腔内異物」の臨床診断は、症状や呼吸の状態とレントゲン検査で行います。
当院では、鼻腔内異物を疑う場合、鼻咽頭内視鏡検査を行うことがよくあります。
以下の動画のように、内視鏡検査で異物を見つけられると、同時に異物を摘出することが可能です。
摘出後は症状が改善し、呼吸も楽になります。
鼻炎症状は1週間程度持続する場合もありますが、徐々に改善していきます。
内視鏡は胃や食道内の異物だけではなく、鼻腔内異物にも有用です。
くしゃみや鼻水、息苦しそうなど、気になる症状がある場合は、お気軽にエルフペットクリニックまでご相談ください。