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食道内異物(おもちゃ)

手術について

2020.5.23

こんにちは。エルフペットクリニック院長の猪毛尾です。
今回も内視鏡の症例をご紹介します。

>>前回のブログ「ひもの誤飲」

誤飲してしまった場合、多くは胃に留まったり、小腸に詰まることで嘔吐を引き起こします。
しかし、まれに食道に詰まってしまう場合があります。

食道内異物は呼吸が荒くなる、嘔吐する、吐出(食道内から食べ物や液体が出る)などの症状が出ますが、一番危険なのは穿孔(せんこう:穴があくこと)です。

食道は喉から胃までの胸腔内にあるため、食道に穴が開くと気胸になり、短時間で命を落とす危険性があります。
食道の周りには、肺や心臓などの大きな血管があるため、外科手術が困難な場合が多く、内視鏡下での摘出が第一選択になります。

今回の症例は、食べても大丈夫というおもちゃを飲み込んでしまったというものでした。

レントゲン検査で食道内異物を疑い、内視鏡で確認しました。

誤飲
機械の不具合で画質が非常に悪いですが、食道内の異物です。

鉗子での摘出を試みましたが、柔らかく摘むことができなかったので、胃の中に落としました。

誤飲
鉗子などで確認したところ、ボロボロになるほど柔らかく、食べられるものでしたので、今回は胃の中で崩して処置を終えました。

誤飲
この部分に異物が詰まっていましたが、今回のように柔らかな物でも、詰まっていた部分は炎症や圧迫により粘膜が壊死している事が多いです。
詰まっている時間が長いと障害の程度も増して、その後の狭窄(きょうさく:すぼまって狭くなること)などが生じやすくなります。

今回は無事に処置を終える事ができましたが、詰まっている時間が長いと、摘出後に気胸になったり、狭窄したり、合併症のリスクが高くなります。

エルフペットクリニックでは内視鏡での処置・検索が可能です。
気になる事があれば、お気軽にエルフペットクリニックまでご相談ください。

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