避妊・去勢手術に関するお悩み

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こんにちは!
エルフペットクリニック スタッフの山下です^^

飼い主さんから質問をいただくことがありますが、その中でも「避妊・去勢手術」についての質問を多くもらいます。

「手術はしたほうが良いのか?」
「手術をするのはかわいそう」など

今回はそんなお悩みについて、お話させていただきます。

手術をおすすめする理由

避妊・去勢手術は、ワンちゃんやネコちゃんの生殖能力をなくすために行う手術のことをいいます。
避妊手術では子宮・卵巣を摘出し、去勢手術では精巣の摘出をします。

ワンちゃん・ネコちゃんの避妊・去勢手術は、望まない繁殖の防止や発情によるトラブルをなくすだけではなく、ホルモンによる生殖器疾患の予防が可能になります。

主な予防できる病気

避妊手術(女の子)

子宮蓄膿症

子宮内膜に細菌感染を起こし、子宮内に膿汁が貯留した状態をいいます。
基本的には自分の免疫で感染を抑えることができるが、性ホルモンの影響で感染が抑えられなくなることで感染が成立し、膿汁が貯留します。
子宮蓄膿症は放置すると敗血症や腹膜炎などにより、重篤な状態に陥ることがあります。
詳しくは症例「犬の子宮蓄膿症猫の子宮蓄膿症」をご覧ください。

乳腺腫瘍

ワンちゃん・ネコちゃんにおいて発生頻度の高い腫瘍です。
ワンちゃんでは10〜12歳、ネコちゃんでは12歳で発生のピークを迎えます。
ワンちゃんの乳腺腫瘍は良性のものが6〜7割、悪性のものが3〜4割といわれており、ネコちゃんでは大部分が悪性です。
詳しくは症例「犬の乳腺腫瘍猫の乳腺腫瘍」をご覧ください。

去勢手術(男の子)

会陰ヘルニア

ホルモンの影響により肛門付近(会陰部)の筋肉が薄くなり緩むことで腹腔内臓器や脂肪が臀部の皮下に飛び出してくる状態です。治療は飛び出した臓器を収め筋肉を縫い合わせたり、人工素材を使用したりして、孔を閉鎖します。
詳しくは症例「会陰ヘルニア」をご覧ください。

メリットとデメリット

避妊・去勢手術はメリット・デメリットどちらもあります。
ペットとして飼われているワンちゃん・ネコちゃんは、発情したからといっても自由に交配することはできません。
交配する予定がなければ、それは動物にとって大きなストレスになります。

避妊・去勢手術により、生殖器疾患の予防効果があることがわかっています。
特に子宮蓄膿症や乳腺腫瘍は発見が遅れると手術の傷口が大きくなったり、最悪の場合は命に関わる状態になったりすることもあります。

とは言え、避妊・去勢手術にはリスクも伴います。
全身麻酔に伴うリスク、手術に伴うリスクの可能性があります。

しかし、病気のため手術をしなければならなくなった場合にも、全身麻酔のリスクや手術のリスクが伴います。

大切な家族の病気の可能性を考えるのは辛いことですが、早いうちに避妊・去勢手術をすることで予防することができる病気があります。

年齢が進んでからの避妊・去勢手術は麻酔リスクが上がります。
若いうちに一度ご検討ください!

避妊・去勢について詳しくまとめています。
ぜひ、ご参考になさってください。

よくあるご質問のページにも、避妊・去勢手術に関するご質問をまとめています。

エルフペットクリニック
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