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猫の乳腺腫瘍

手術について

2022.4.8

こんにちは。院長の猪毛尾です。
前回は「犬の乳腺腫瘍」についてお伝えしましたが、今回は「猫の乳腺腫瘍」についてお話しします。

ネコちゃんの乳腺腫瘍もワンちゃんと同じで
「お腹にできものができている」と言われて来院される飼い主様が多いようです。

長毛種のネコちゃんの場合、腫瘍が大きくなるまで気がつかないこともあります。

長毛種の猫

「乳腺腫瘍」はネコの腫瘍で3番目に多い腫瘍で、犬とは違い、85%〜95%は悪性だと言われています。
そのため、乳腺腫瘍を見つけた時点で、肺などに転移していることも少なくありません。
中齢から高齢期に多くみられ、シャム猫のリスクは他の猫の2倍と言われています。

転移が認められなければ、手術をして治療していくことになります。
発見が早ければ転移していないこともあるので、腫瘍に気づいたら、早めに受診するようにしましょう!

ネコちゃんもワンちゃんと同様に、卵巣からのホルモンが乳腺腫瘍の発生と関連があると考えられています。
避妊していないネコでの発生率は、避妊しているネコと比較して7倍に上がるとされています。

6ヶ月齢以下で避妊手術をしたネコの91%、
7〜12ヶ月齢で避妊手術をしたネコの86%、
13〜24ヶ月齢で避妊手術をした猫の11%、
乳腺腫瘍のリスクが低下すると言われています。

良性の乳腺腫瘍であっても、大きくなると痛みが出てきたり、腫瘍表面の皮膚が破れて自潰すると、臭いや分泌液により舐め壊したりして、生活に不都合が出ることがあります。
良性腫瘍でも、時間が経ち大きくなるにつれて悪性転化を起こしうると考えられています。

乳腺腫瘍 大きくなった乳腺腫瘍

乳腺腫瘍 皮膚が破れた乳腺腫瘍

避妊手術で乳腺腫瘍の発生率が低下しますので、早めの避妊手術を行いましょう。

大きな乳腺腫瘍や多発する乳腺腫瘍は切除範囲も大きくなり、身体への負担も大きくなります。
何はともあれ、早期発見&早期治療が一番なので、お腹や胸にしこりを感じた場合は一度ご相談ください。


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