こんにちは。エルフペットクリニック 院長の猪毛尾です。
今回はワンちゃんの「大腿骨頭無菌性壊死(別名:レッグペルテス)」についてお伝えします。
この病気は、若齢の成長期の子に発症します。
原因ははっきりしていませんが、小型犬種に多くみられます。
「壊死」は「腐る」と似ているので、この病気を簡単に言い表すと、大腿骨の関節の骨が腐り落ちてしまったようになります。
ゾッとしますよね・・・。
ただ、今回ご紹介する大腿骨頭無菌性壊死は「無菌性」なので、食べ物が腐るような「腐敗」とは違います。
壊死の進行とともに、骨頭(大腿骨の上端にある球状の部分)が変形したり、折れたりします。
診断はレントゲンで行います。
◯印が罹患した骨頭です。
壊死、骨折を起こして、強い痛みを生じています。
このように壊死が進行して、骨頭骨折をしている場合もありますが、最初は痛みの症状が見られます。
「なんだか最近、後ろ脚をよく上げているな」とか
「後ろ脚がふらふらしたような歩き方だな」と異変に気づく場合が多いようです。
一時的な痛み(捻挫や打撲など)であれば様子をみたり、一時的なお薬で良くなるでしょう。
しかし、大腿骨頭無菌性壊死では痛みが持続します。
「痛み止めを飲んでいる時はいいけど、止めると痛がる」場合や
「痛み止めを飲んでも脚をあげている」場合は、この病気を疑った方が良いかもしれません。
若くて活発なワンちゃんだと、ただの一時的な痛みだろうと思われがちです。
「痛い」時は多かれ少なかれ、何かの問題があるものです。
気になる事がある時はいつでも、エルフペットクリニックにご相談ください。