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ワンちゃんのこと
2017.6.8
こんにちは!看護師の江口です。
熱中症(熱射病、日射病)は、ワンちゃんが特に注意しなくてはいけない疾患のひとつです。
人間の場合は汗をかくことで全身を使って体温調節ができますが、犬はハァハァという口呼吸(パンティング)をして唾液を蒸発させることだけでしか体温調節ができません。
パンティングだけでは追いつかなくなって熱が体内にたまると、熱中症になりやすくなります。
これからの季節、蒸し暑い室内や車内でのお留守番や、日中の散歩やお出かけなどは、熱中症を引き起こす可能性があるので特に注意が必要です。
■車に乗せる場合
車内をエアコンで涼しくしてください。
エンジンを切った車内に放置するのは、夏以外でも危険です。
真夏の炎天下のクーラーがかかっていない車内は70℃台に上昇しますし、あまり知られていませんが、冬でも晴天下なら40℃台にまで上昇します。
車内にお留守番させるのは絶対にやめましょう。
■散歩
太陽が高いうちの散歩は避けましょう。
真夏のアスファルトの表面温度は50〜60℃まで上昇し、肉球を火傷する恐れがあります。
早朝か夕方から夜にかけて、散歩に行く前にアスファルトの地面を触って、熱くないことを確認して行くとよいでしょう。
■室内でのお留守番
閉め切った室内でのお留守番は、熱中症の原因となります。
窓を開けて風が通るようにするか、エアコンで室内を涼しくしてあげましょう。
ワンちゃんがいつでも飲めるように、たっぷり新鮮な水を置いていく必要があります。
■室外でのお留守番
日光が当たるコンクリートは避け、日陰で風通りがいい場所を作ってあげましょう。
室内犬と同様に、ワンちゃんがいつでも飲めるようにたっぷり新鮮な水を置いてあげましょう。
水は日なたに置いておくと熱くなってしまいます。
水も太陽が動いてもずっと日陰になる場所に置くよう注意してください。
■熱中症に特になりやすい犬
肥満気味の犬
パグ、フレンチブルドック、シーズー、ペキニーズなど短頭種
■応急処置
熱中症の疑いがある場合は、できるだけ早く体を冷やす必要があります。
涼しいところに移動して、水で濡らしたタオルを全身にかけ、扇風機やうちわなどで風を送り、気化熱によって体温を下げます。
氷水は冷たすぎて血管の収縮を引き起こすため、使用を避けてください。
応急処置後は必ず、動物病院で診察を受けてください。
上手に熱中症対策をして、ワンちゃんと一緒に楽しい夏を過ごしましょう♪